女帝エカテリーナ 上 改版 中公文庫 B 17-3 BIBLIO (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
ドイツの小領主の家に生まれたエカテリーナは、ロシアの皇帝に嫁す。うちつづく試練と果てしない闘争。十八世紀ロシアの広大な世界を舞台に、権力と愛欲と啓蒙に生きた彼女の華麗で波瀾万丈の生涯がここに始まった。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
トロワイヤ,アンリ
1911‐。フランスの作家。モスクワ生まれのロシア人で、幼時、革命を避けてパリに移住。処女作『ほの明り』でポピュリスト賞、1938年にはサルトルの『嘔吐』と争い、『蜘蛛』でゴンクール賞を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
海に住む少女 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
■海に浮かぶ不思議な町の少女……透きとおっていく、遥かな物語集
「フランス版・宮沢賢治」ともいえる、幻想的な詩人・小説家の、短編ベスト・コレクション。悲しみでも苦しみでもない、切ない気持ちで胸がいっぱいになり、涙がこぼれそうになる。(訳者)
内容(「BOOK」データベースより)
「海に住む少女」の大海原に浮かんでは消える町。「飼葉桶を囲む牛とロバ」では、イエス誕生に立ち合った牛の、美しい自己犠牲が語られる。不条理な世界のなかで必死に生きるものたちが生み出した、ユニークな短編の数々。時代が変わり、国が違っても、ひとの寂しさは変わらない。
茶色の朝 (単行本)
内容(「BOOK」データベースより)
心理学者フランク・パヴロフによる反ファシズムの寓話に、ヴィンセント・ギャロが日本語版のために描いた新作「Brown Morning」、哲学者高橋哲哉のメッセージが加わった日本だけのオリジナル編集。
内容(「MARC」データベースより)
突然「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことで起こる変化を描いた反ファシズムの寓話。フランスのベストセラーにオリジナルの絵と解説を加えた日本版。
神秘の島〈第2部〉 (単行本)
出版社/著者からの内容紹介
無人島であるはずの島に遭難者がいる。船をつくった男たちは救助にむかった。だが、そこで出会ったのは獣のような男だった。 対象年齢:小学上級から
内容(「BOOK」データベースより)
無人島であるはずのタボル島に遭難者がいる。船をつくった男たちは、救助へむかう。そこで出会ったのは、人間の心を忘れたまるで獣のような男だった。原書のさし絵をふんだんに使用したヴェルヌの名作完訳版。小学上級から。
嘔吐 (単行本)
内容(「MARC」データベースより)
サルトルの精神形成を知るうえで欠かすことのできない「実存主義の聖書」であり、また実存主義思潮の熱い季節が去った後も、人生とは何かを真正面から純粋に追求した類稀な小説。実存と不条理を描く現代文学の古典。*
小さな王子さま (単行本)
出版社 / 著者からの内容紹介
「わたしはどこの者か? わたしは子ども時代の者だ」『夜間飛行』『人間の大地』などの作品で国内外で高い評価を受けた、サン=テグジュペリ。彼が唯一、子どもたちに向けて書いたのが『小さな王子さま』である。
ナチスドイツのフランス侵攻に際し、苦渋の選択の結果、サン=テグジュペリはアメリカへ亡命した。母国に、無事を気遣う多くの人びとを残して。なかでも、もっとも心を痛めたのは、ユダヤ系で年長の親友、レオン・ヴェルトの安否だった。『小さな王子さま』は、この親友へ捧げて、1942年の夏にアメリカで書かれた。数年前からカフェのナプキンや紙切れの上に繰り返し現われた、不思議な服を着た子ども「小さな王子さま」を、「機械工のような正確な手つきで子ども用の小さな絵筆を熱心に動かし、はみ出ないようにと舌先をのぞかせ」ながら描き、友への思いをこめて執筆されたこの宝石のような物語をのこして、サン=テグジュペリは、北アフリカの戦列に復帰。翌年、この、子ども時代の国に棲みつづけていた作家は、偵察飛行中に、地中海上空で消息を絶った。
〈心で見なくちゃよく見えない。大切なことは目には見えないんだよ〉〈きみのバラをそんなにも大切なものにしたのは、きみがきみのバラのためにかけた時間だ〉〈きみは自分が飼いならしたものに永遠に責任を負うことになる〉 サン=テグジュペリの小説世界を品格ある日本語で届けてきた山崎庸一郎による翻訳に、物語にかくされた秘密を読み解く丁寧な読みのヒントを、図版入りの註として付す。
内容(「BOOK」データベースより)
「心で見なくちゃよく見えない。大切なことは目には見えないんだよ」サン=テグジュペリの小説世界を品格ある日本語で届けてきた山崎庸一郎による翻訳に、物語にかくされた秘密を読み解くヒントを、図版入りの註として付した。
第三の嘘 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
ベルリンの壁の崩壊後、初めて二人は再会した…。絶賛をあびた前二作の感動さめやらぬなか、時は流れ、三たび爆弾が仕掛けられた。日本翻訳大賞新人賞に輝く『悪童日記』三部作、ついに完結。
--このテキストは、
単行本
版に関連付けられています。
狼の太陽―マンディアルグ短編集 (新書)
出版社/著者からの内容紹介
マンディアルグの第2短篇集。アンドレ・ブルトンが《新形式の幻想》と評したごとく、作者の諸特質が最も絢爛たるかたちで発揮され、小説技法の面でもほとんど完璧の域に達している。「考古学者」「小さな戦士」「赤いパン」「女子学生」「弾崖のオペラ」「生首」を収録。
さかしま (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
三島由紀夫をして“デカダンスの「聖書」”と言わしめた幻の名作が待望の文庫化。ひとつの部屋に閉じこもり、自らの趣味の小宇宙を築き上げた主人公デ・ゼッサントの数奇な生涯。澁澤龍彦が最も気に入っていた翻訳。
内容(「BOOK」データベースより)
「生産」を至上の価値とする社会に敢然と反旗を翻し、自らの「部屋」に小宇宙を築き上げた主人公デ・ゼッサント。渋沢龍彦が最も愛した翻訳が今甦る。
モンテ・クリスト伯〈3〉 (文庫)
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今も昔も復讐鬼の物語が人々の心を惹きつけてやまないのは、それが幸福と安寧に背を向けた人間の究極の姿だからであろう。世界の文学史上最も有名な復讐鬼、モンテ・クリスト伯。19世紀フランスの文豪、デュマが創造したこの人物もまた、目的を果たすごとに、底なしの泥沼へと一歩足を踏み入れていく。
本名、エドモン・ダンテス。マルセイユの前途有望な船乗りだった彼は、知人たちの陰謀から無実の罪で捕えられ、14年間の牢獄生活を送る。脱獄を果たし、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗ってパリの社交界に登場し、壮大な復讐劇を開始する…。
文庫本で7冊の大著である。物語に多少「できすぎ」の感もあるが、そんな懸念をすぐに吹き飛ばしてくれるほど波状に富んだ展開で、息をつく暇もなく読み通してしまう。フランス文学の大著といっても、机に向かって姿勢を正して読む、というよりは寝そべりながら読むうちについ夜更かししてしまう、というタイプの作品である。
何と言ってもこの小説の白眉は、伯爵の用意周到かつ執拗な復讐の過程である。着々と目的を遂行していく姿が、心理描写をいっさい排した文体で描かれ、後年のハード・ボイルド文学をも連想させる。
復讐の物語にハッピー・エンドはあり得ない。もしあるとすれば、主人公がどこかで「妥協」を見出す必要があろう。モンテ・クリスト伯が最後にどんな選択をするのかも、読みどころのひとつである。(三木秀則)